ごあいさつ
令和3年度大会開催に寄せて
長野県手をつなぐ育成会長 中村 彰
依然として先が見えない新型コロナウイルス感染症の終息、会員各位におかれましては日々、感染対策に留意され窮屈な日常を送っておられることと存じます。以前のように伸びのびと過ごせる日が、一日も早く来ることを切に願うばかりです。
さて、本会が設立されたのは1962年(昭和37年)、当時は“精神薄弱”という社会的差別とも謂える呼称・レッテルを貼られた子を持つ母親たちが、わが子等の福祉施策の整備・充実を求めて、極めて勇気ある行動を起こしたことに因るものと聞いております。その動きは瞬く間に県内各市町村に波及し、多くの関係者・機関の理解と協力の下、1964年(昭和39年)に第1回県大会が開催されました。時はまさに東京オリンピックの開催年、障害者を対象とするパラリンピックに日本が初めて参加した大会でした。
あれから57年、精神薄弱という呼称は知的障害に、障害児者施策は措置から契約にと、大きな変遷を遂げてきました。それと共に、個々人が其々の思い(想い)・願いを伝える手段・方法も大きく変わってきました。思い(想い)・願いを共有する人が集い組織する団体等は、今後どうなって行くんだろう?、どうなって行くのが良いのか?、どうして行くべきなのか?、会員各位と共に真正面から意見交換等、向き合って行かなければならない最重要課題だと捉えています。
本会が設立されて60年となる次年度県大会は、奇しくも関東甲信越ブロック大会の開催当番県にあたります。長野市を会場に秋頃、一日開催の方向で準備を進めてまいります。会員各位の絶大なるご支援ご協力をお願い申し上げます。
また現在、長野県社会福祉審議会障がい者権利擁護専門分科会で「長野県障がい者共生社会づくり条例(仮称)」の検討が始まりましたが、その道を含め数々の提言・提案をしておられる毎日新聞論説委員の野沢和弘氏から、障害者差別解消法と条例について等、具体的なお話しをいただきます。
最後に、本大会開催にご支援をいただいた上田市始め関係機関の皆さん、当日運営を含めご尽力いただいた上田市手をつなぐ育成会と東信協議会の皆さんに感謝申し上げます。